2024年 10月の星空を撮る





秋の天の川と秋の星空を撮る

紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)の近日点通過前後は彗星が太陽と同じ方向にあるためを撮影ができない。その間にも、澄んだ秋空がやってきた。月没を待って、深夜の美濃平野部まで出かけた

この夜のレンズは前回と同じく24mm。星空撮影の標準レンズと筆者が呼ぶ焦点距離だ
街明かりは収まっても、町特有のよどんだ空気だけはなんともならない

上の写真はレンズをほぼ天頂に向けて撮影したもので、写真の右が北である。秋の天の川の上部にはペルセウス座の二重星団が見える。その下にはカシオペヤ座、左にはアンドロメダ座大銀河M31がある
写野の左下には秋の大四辺形(ペガススの四辺形)。春と夏、冬の星空にはそれぞれ大三角があるが、秋だけは三角形を構成する目立った星がない。その代わりに秋の四辺形が定められている。4つの星はペガスス座の「マルカブ」、「シェアト」、「アルゲニブ」、それに、アンドロメダ座の「アルフェラッツ」。アルフェラッツはペガスス座とアンドロメダ座の境界にあるため、アルフェラッツの境界と呼ばれる。4つの恒星の中でシェアトは赤く輝いている
アルフェラッツは今日ではアンドロメダ座のα星。1929年の国際天文学連合(IAU)総会でアンドロメダ座に属することと定められた星である

ところでSONYはα7RM5とα7M4にカメラ本体のメジャーアップデートを公開した
α7M5はver3.00、α7M4はver.4.00 が今回アップデートされた最新のVersion。星空撮影から見て今回のアップデートで注目されるのは、「ブライトモニタリング中に「ピント拡大」「MF時自動ピント拡大」が使えるようになった」こと。これまでのブライトモニタリングは、暗所で構図決定には利用できても厳密なピント合わせに使うことは困難だった
今回のアップデートで両機種ともに機能向上が図られて、使い勝手が格段に向上した。実に嬉しいことである


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24mm、ISO800、f2、25秒、マニュアルWB、サイトロン スターエンハンサー、Raw
高感度NRはoff、長秒時NRはon、赤道儀で恒星追尾撮影、美濃平野部
SONY α7RM5 + FE 24mm F1.4 GM

2024年10月12日25時06分 (時刻は30時間制)








夏の大三角を見送る

長かった夏も日中の暑さに名残をとどめるだけとなり、夜となると肌寒ささえ感じる季節となった
冬を前にして熊の活動も活発で、身の回りでもいたるところで目撃の情報を耳にしたり、形跡を見つけることも多くなった。動物も生きるのに必死なのだろうが、なかなかやっかいだ

平野部まで出て、月没後の西天を見上げると夏の大三角が西へ傾いていた。南西方向からちぎれ雲がやってきて、西の山際近くは街明かりの影響を受けて淀んでいる
わし座のアルタイルの近くには寄り添うようないるか座

上弦の月を過ぎてこれからは日に日に月が存在感を増す


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24mm、ISO800、f2、20秒、マニュアルWB、サイトロン スターエンハンサー、Raw
高感度NRはoff、長秒時NRはoff、赤道儀で恒星追尾撮影、美濃平野部
SONY α7RM5 + FE 24mm F1.4 GM

2024年10月10日23時21分